慶應義塾大学 / 人文系
【セルフブランディング・ブランディング】「隣の山に飛び移る」ことで築くキャリアブランディング 山本直人氏 (前編)
博報堂ブランドコンサルティングの立上げに関わり、独立後は、マーケティング・人材育成のコンサルタントとして活動。マーケティングの視点からキャリアを考える当時異色のキャリア本『グッドキャリア キャリアがブランドになる時』(東洋経済新報社、2004年)を出版し、青山学院大学経営学部マーケティング学科講師を務める、ビジネスノマドの働き方を実践してきた山本直人氏にお話を伺いました。 マイノリティを目指す 隣の山に飛び移る(連続性のある2つ以上のキャリア/スキル) 実績がないうちはブランドを気にしても無駄。 複数の実績と顧客リピートがブランドを生む。 ブランドはロゴやネーミングより、殆どを占めるのは信頼のメンテナンス 博報堂でブランドコンサルティングを立ち上げる Q:博報堂の中でもいろいろと異動されています。まず簡単にこれまでのキャリアについて伺えますか? 山本 直人さん(以下、山本): はい。新卒で博報堂に入社し、入社後はコピーライターをしていました。 25歳の時に名古屋に転勤になり、30歳の時に戻ってきて研究開発部門に移りました。調査をどうやって実施するかを設計したり、新しいブランドを設計する、そういうところを7年くらいやって、希望でブランドコンサルティング(現、博報堂コンサルティング)という会社の立ち上げにで兼務で関わりました。 37歳の時には希望して人材開発部へ異動しました。広告をベースにしてマーケティングと人材育成の分野ではそこそこできるかな、というレベルに達したというところと、博報堂にいる間に単行本を書いたり、もともと研究開発部門って学会との付き合いもあるので、論文のようなものを書いていたりもしていて早い段階で実名で、個人で働いていくということについて興味もあったというところから独立につながっていった感じですね。 Q:研究開発部門ではどういったお仕事を? 山本: たとえばグループインタビューで本音を言ってもらえないから合コンみたいにしたらいいんじゃないか、とかそういうことを考えたり、CMとポスターのどっちの順番で見たらどういう効果になるかとか、音の効果の検証で、テレビのナレーションだけで聞いてもらったほうがイメージが広がるみたいな結果が出たり。